[2001.08.07]
  責任の話ではなく,それは試練


 ▼Code Redワーム騒動――黒幕は誰だ(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0108/02/e_vamosi.html


 大戦の責任論とて同じこと。問題になるのは過去への謝罪ではなく,明日からの生き方でしかない。頭を下げることなど,猿でもできる。

 「コード・レッド」ワームは,中国広東省の佛山科学技術学院から広まったとみられているが,中国側はそれに反発している。だが,英語システムのみを改竄し,ホワイトハウスを攻撃するあたり,見事な報復活動だ。変種の発生も懸念される。この被害は,誰のせいにすればいいのだろう? 中国人か,マイクロソフト社か,パッチを当てないサーバー管理者か。

 なるほど云われてみれば忘れていたが,当初から中国人が作成した…という触れ込みだった。中国人が作ったと云うことと,セキュリティー会社のスタッフが飲んでいたペプシの飲料「コード・レッド」が名付け元だそうで。なんでもそのコード・レッドはバンバン売れているとのこと(ZDNet Newsの記事)。東京ためりっくが大きな被害を受けていたり(Nikkei BizTech Newsの記事),裏口を仕掛ける変種の登場もあって(Nikkei BizTech Newsの記事),騒ぎは収まらない。

 誰かを責めて再発が防げるのであればよいが,まぁそうでもないだろう。マイクロソフトの対応も完璧ではないし,それを相手にしなくてはいけないサーバー管理者に同情もある(WIRED NEWSの記事)。国家にたいした意味のないワイヤードで,その争いに争点を置くのも違和感がある。たぶん,そんな次元の話ぢゃないんだろう。ワームの作成者は,誰かたちの1人でしかなく,彼を殺しても同じものを作成するものは出てくる。誰かを責め立てたり,誰かを嘆いていたりしたら,誰も世界の終わりを止められない,そんなやるせない,絶望にも近い,感情に襲われる。人は,ワイヤードという場所に尊念を持つことができるか。明日のためになにができるか。私たちは,試され続けているに過ぎない,のかもしれない。


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